事務所便り

墨田区の税理士・大西会計事務所事務所便り → 国外財産について

事務所便り

2020年1月

拝啓

謹んで新春のお慶び申し上げます。
旧年中は皆様に大変お世話になり、誠にありがとうございました。
2020年も何卒宜しくお願い致します。

本年は東京オリンピックが開催され、今まで以上に外国の方と交流する機会が増え益々グローバル化 が進む世の中になっておりますが、近年、経済もグローバル化により国外財産の課税逃れや財産隠しが、 多発していたことにより、日本の税務署の対応が急速に整備されているようです。


国外財産の情報義務強化

まず、2014年より国外財産を所有する方はその年の12月31日における価額の合計額が、5,000万円を超える場合、翌年3月15日に確定申告とともに「国外財産調書」の提出が義務付けられています。その他にもCRS(共通報告基準)の導入により海外の金融機関等の情報を102か国の地域の税務当局と交換できるようになり、実際の税務調査でもこの情報が利用されてきております。このような対策もあり、監視の目が厳しくなっているのが現状です。


国外財産とは?

海外にある財産のことを言い不動産や動産だけでなく、海外に所在地を置く海外銀行で管理された預金や貯金または積金・有価証券を含みます。


海外銀行の利息は?

ここで問題になるのが海外銀行の預金利息になります。日本での預金に対する利息は、支払いを受ける際に源泉徴収されるので申告を省略することもできますが、海外の預金利息は原則的に利子所得として申告の対象になります。(海外の税金が天引きされていれば、外国税額控除を受けることができます。)


国外財産贈与・相続の課税されるケース・非課税になるケース

国外財産の贈与や相続も国内の贈与や相続と同じように、課税の対象になるケースがあるので注意が必要です。例えば、海外に移住し国籍を取得した娘に日本にいる親名義の海外の銀行から金銭の贈与または海外の土地を贈与するケースでは、日本の贈与税が課税される場合があります。
その他には贈与者または受贈者が国籍に関わらず国内に住所を有してること、日本から国外に住んでいる方も住み始めた期間など、色々なケースにより申告義務が生じ、外国の方も対象となります。上記の海外銀行の預金利息の所得がある方等も含め、非永住者に該当しない限り申告は必須となります。


終わりに

冒頭でご紹介した通り、海外との情報交換等により国外財産への税務調査などが増え2019年には京都の家具輸入会社の社長が国外財産調書の未提出で、告発される事例もありました。国外に資産のある方はこの機会に申告の要否の見直しをおすすめ致します。
また国外財産調書の提出義務は5,000万円超となっていますが、国外預金の利息の申告や国外財産贈与・相続の申告義務の要件は別物になる等、わかりづらい点も多々ありますので、ご不明点がありましたらお気軽にお問い合わせください。

年も明け、新年会等お忙しいと存じますが、寒い日が続きますのでご自愛下さい。

敬具

東京都墨田区錦糸3丁目2番1号
アルカイースト5階
大西会計事務所
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作成者 薮下智