2023年1月
新春の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。本年も弊社共々、どうぞよろしくお願いたします。
今回は、確定申告での控除の一つ「医療費控除」についていくつかお話しいたします。
医療費控除の対象について
眼鏡やコンタクトを購入、レーシック手術を受けるなどで医療費控除の対象になるものがあります。
それはレーシック手術と一部の眼鏡とコンタクトのみ(普段使いの眼鏡やコンタクトは対象外)です。
- レーシック手術は自由診療のため費用も高額になりますが、国税庁が「眼の機能それ自体を医学的な方法で正常な状態に回復させるものなので、その費用は、医師の診療または治療の対価に該当する」として控除の対象となること明らかにしています。
- 普段使いのメガネは日常生活の必要性に基づき購入されるものであり、本来視力を回復させる治療の対価ではないと判断し、控除対象外。
特殊な例とは、目に関する手術後の機能回復のため短期間装着するものや、幼児の未発達視力を向上させるために装着を要する眼鏡などのみ。これらは医師による治療の一環として直接必要な費用だからです。 - コンタクトも、近視などの角膜の屈曲異常を特殊なコンタクトレンズで屈曲率を正常化させ視力の回復をさせる「オルソケラトロジー治療」などが控除対象となります。
こちも普段使いのコンタクトレンズは控除対象外となっております。
セルフメディケーション税制について
2017年にスタートしたセルフメディケーション税制。
一部の市販薬について1年間の購入費のうち1万2千円を超えた部分を所得から控除する制度。
生計を一にしていれば本人分だけでなく家族全員分を合計することが可能で、上限は購入費用10万円。
つまり、最大8万8千円(10万-1万2千)が控除可能。
全ての市販薬が対象ではなく、約2000種類ある「スイッチOTC薬」と呼ばれれるものが対象で、薬のパッケージに対象のマークが記載されている他、レシートの商品名の横に「★」マークなどで見分けることができる。
注意する点は、従来の医療費控除と選択適用となっている点です(どちらか一方選択する)。
おおむね、医療費全体で18万8千円を超える場合、医療費控除の方が有利となり、それ以下ならば、セルフメディケーション税制の方が有利になることがあります。
生計を一にするとは
相続などでもよく目にする、「生計を一にする」という文言があると思います。
これは、日常の生活費を一緒にしていることを指します。
会社員が勤務の都合で家族と別居していても、生活費や学資金、医療費などを常に送金している時や、仕事や学校の休みの日に泊まりに行くなどしていれば、「生計を一にする」ものとして取り扱います。
確定申告につきましては、まだまだご不明点などあるかと思います。
気になることやご不明点などございましたら、お気軽に弊社までご連絡ください。
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作成者 中村 修理